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私の転職体験記

S.H さん
外資系 → 外資系
25才、女性、はじめての転職
(聞き手)
ワイアットラクト(株)
代表 高橋俊夫

女性MR特有の悩みに遭遇したとき、後悔しない判断とは?

今回は、外資系メーカーに新卒で入社して3年目に転職を決意した、25歳の女性S.Hさんにお話をお聞きします。成果もあげていた彼女がたった3年で転職を決意した裏には、女性MRの皆さんが置かれた典型的な状況が垣間見えます。

(高橋) S.Hさんは今の会社(※転職前の会社)に入社して3年目で、昨年の実績などを拝見しても目標数値も達成していらっしゃいますし、ふつうだったらちょうど「仕事が面白くなってきた」という時期だと思いますが、なぜ転職を決意されたのですか。
(S.H) 確かにまわりから見ると、転職するような理由は見当たらないかもしれません。実は私も、内定が決った後も「本当に転職すべきかどうか」迷ったのも事実です。でも、やはりどうしても今の会社では、モチベーションを高く持ちつづけることはできないと思い、転職に踏み切りました。
(高橋) そのあたりを、もう少し教えていただけますか。
(S.H) 自分でも仕事では手応えを感じてきていたのですが、職場での上司などの私に対する見方とは常にギャップを感じていました。
(高橋) と言いますと。
(S.H) 一言で言うと「オンナは所詮結婚して辞めるんだから」という意識というか雰囲気というか、そういったものをいつも感じていました。私は仕事に対しては一生懸命に取り組んできたつもりでしたし、これからも頑張っていこうと思っていたのですが、そうした思いが理解されない、認められない、と感じているうちに、段々とモチベーションも維持できなくなってきてしまったんです。
(高橋) なるほど。確かにそういう環境では仕事に集中するのは難しいですよね。そうした環境の中で、実際に転職活動を開始したのはいつ頃からですか。
(S.H) 転職活動を開始してから内定が出るまでに、だいたい2ヶ月くらいでした。
(高橋) 転職活動は、どんなことから始めましたか。
(S.H) 実は、そうした職場環境が転職のきっかけでしたので、もしかしたらこの業界で他の会社に転職しても、結局また同じような状況になるのではないかという気持ちもあって、製薬業界に限定せずに、他業界への転職も考えました。
(高橋) 異業種はいかがでしたか。
(S.H) いやぁ〜、異業種の求人を見て、改めて製薬業界の給与水準の高さを実感しました。決して「お金」が仕事を選ぶ上で一番重要なポイントではないのですが、そうは言っても「極端に給与水準を下げてまで就きたい仕事」というのが見つからなかった、というのが正直なところです。
(高橋) そうですね、製薬業界から他業界への転職では、給与水準の違いがネックになるというケースは多いようですね。それで結局、製薬業界に絞って転職先を選んでいったと。
(S.H) はい。
(高橋) 人材紹介会社には何社くらい登録されたのですか。
(S.H) 異業種への転職も考えていたときを含めると4社くらいに登録しました。
(高橋) 登録する会社の数としては何社くらいが妥当だと感じていますか。
(S.H) 製薬業界に絞ったら、転職先の候補となる企業も限られてきますから、1社か2社で十分だと思います。
(高橋) 転職活動を始めるに当たって、不安とか心配だったことはありましたか。
(S.H) そうですね、私自身何となく「転職」には悪いイメージみたいなものを持っていたと思います。今の会社での勤続年数も短いこともあって「これだから若いもんは!」みたいに思われるんじゃないかと・・・。
(高橋) そうした点に関しては、実際に面接を受けるまでに、何かご自身の中で答えのようなものを整理できたんですか。
(S.H) うーん、先程も言いましたように、結局は内定が出た後もまだ迷っていたという状況でしたので、それほど明確には整理できていたとは言えないかもしれません。ただ、自分としては「もっと頑張って仕事をしたいし、それによってもっと自分自身を伸ばしていきたい」という気持ちにウソは無い、ということと、「今の環境ではそれがどうしてもできない」ということは、自分の中で確認できたと思います。
(高橋) 転職先企業を決めるにあたって重視した点はどこですか。
(S.H) やはり女性が働きやすい環境かどうか、という点が一番でした。
(高橋) その点はどうやって判断されたんですか。
(S.H) そうですね、各社のWebサイトを見たりしましたが、なかなか外からではわかりにくい部分ですので、本当のところはよくわからないまま面接に臨んだというのが実態でした。
(高橋) そうした中で、この会社(※転職先の会社)に決めたのは、どんな点からですか。
(S.H) 決定的な理由があったというよりは、いくつかの点から総合的に考えて決めたという感じです。Webサイトにも女性MRの方が活躍している様子が具体的に出ていましたし、一次面接でお会いした人事部の女性の方の印象やお話など、全体的に女性が働きやすそうな会社だな、というイメージが持てたのが理由だと言えると思います。
(高橋) 転職活動を進めていく上で特に大切だと感じたことはありますか。
(S.H) 私の場合、転職理由の部分で「今の会社の環境が嫌だから辞める」というネガティブな理由だと思われるのではないか、という不安があったからかもしれませんが、「自分がどうしたいのか、しっかり自分の中で確認する」「自分が本当に納得できるか、真剣に考える」ということは、とても大切だと思います。
(高橋) 最後に、転職を考えている方に何かアドバイスがありましたらお願いします。
(S.H) 私の場合は、内定をもらってからも、どこかまだ「本当に転職をするのかどうか」迷っていま した。特に初めて転職をされる方は、思っている以上に皆さん迷われるのではないかと思います。そんなとき「転職活動を始めたときの気持ちに立ち返って考えてみる」ということが良いのではないかと思います。今では気持ちは完全に整理がついています。もちろん後悔のようなものもありません。大切なのは「自分のモチベーションを高くできるかどうか」という点ではないかと思います。
(高橋) ありがとうございました。新しい職場でも頑張って下さい。

<インタビュー後記>
職場の中で、S.Hさんのように感じている女性MRの方は、決して少なくないのではないでしょうか。これは内資系・外資系を問わず、また製薬会社に限らず、まだまだ日本の企業では(特に営業系の仕事の場合)「よくある話」だと言えそうです。
その中で、S.Hさんと同じように「でも、簡単に辞めてしまうと『甘い』と言われてしまうのではないか」といった不安を感じ、自分の率直な気持ちに自信が持てず、現実に流されてしまう、という方も多いのではないかと思います。
上司が替われば状況も変わるかもしれません。また、異動すれば別の職場では環境が違うかもしれません。そう考えると、転職せずに頑張ってみる、というのもひとつの選択です。一方で、S.Hさんのように新天地を求めて行動を起こすということも、もちろん勇気のある選択だと思います。どちらを選択するにしても、大切なのは「日々の忙しさに流されず、真剣に考えて自分なりの結論を出す」ということだと思います。「自分は確かにこの問題に真剣に取り組んだ」ということを実感できれば、どちらを選択しても、あまり悔いは残らないのではないかと思います。


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