MRキャリア.com

MR転職支援の専門サイトとして、最新のMR求人・募集情報をリアルタイムで掲載しています。

 >   >  医療用医薬品市場の二極化とこれからのMR転職市場
変革期のMR転職コラム

会員には「MR転職情報メルマガ」の無料購読など特典満載
匿名・無料の会員登録へ

2017年8月12日

医療用医薬品市場の二極化とこれからのMR転職市場

医療用医薬品市場の二極化とこれからのMR転職市場MONTHLYミクスの最新号(2017/8)によれば、2017年5月現在で日本国内におけるフェーズ2以降の開発品目は623品目に上り、そのうち申請中が74品目で2017年は新薬ラッシュとなることが予想されるようです。またCiRAがiPS創薬による世界初の治験開始を発表するなど、新薬開発を後押しする環境もさらに整い、革新的新薬開発に拍車がかかっていくことが期待されます。一方、地域包括ケア市場ではOPDが大きな市場を形成することが予想され、日本の医療用医薬品市場は革新的新薬市場とOPD市場に二極化されていくものと考えられます。こうした医療用医薬品市場の二極化はMRの転職にどのような影響をおよぼすのでしょう。


革新的新薬開発に向けた環境整備


革新的新薬開発に向けた環境整備MONTHLYミクスの記事によれば、2017年に承認が見込まれる開発品の中にはファーストインクラスの新薬が目白押しだと言います。政府が6月に発表した「骨太の方針2017」の中でも、革新的新薬とそうでない新薬とでは薬価に明確な差をつける方針を打ち出しており、新薬メーカー各社にとって革新的新薬の開発はいっそう重要性を増すことになります。そうした政府の方針もあり、革新的新薬の開発を後押しする環境整備にも拍車がかかってきています。たとえばがん領域の新薬開発に向けた遺伝子スクリーニングプログラムである「SCRUM-Japan」や、国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」が推進する産学連携による医薬品開発プロジェクトなど、「産・学・官」の連携による革新的創薬推進を支援する動きが活発化しています。そうした動きに拍車をかけることが期待されるのがiPS創薬の本格化です。今年の8月には京都大学iPS細胞研究所(CiRA)がiPS細胞を使って探索した「進行性骨化性線維異形成症」の候補薬の治験を9月から開始すると発表しました。これによって世界で初めて、いわゆるiPS創薬による治験が始まることになります。iPS創薬が本格化すると治療薬の候補を絞るスピードは桁違いに速くなり、創薬の成功率も高まることが期待されています。


地域包括ケアによるOPD市場の急拡大


地域包括ケアによるOPD市場の急拡大一方、地域包括ケアシステムの本格化によって地域医療では「高齢患者さん」「在宅医療」「医療・介護連携」をキーワードに新たに衣替えした巨大な市場が形成されていきます。そこでは高齢者医療特有の「安全性を重視した処方」や「経済性を重視した薬剤選択」によって、革新的新薬よりも臨床現場で長年使われて安全性が検証されておりドクターも安心して使いやすい長期収載品や、経済的なメリットのあるジェネリック医薬品(これらは併せてオフ・パテント・ドラッグ(OPD)と呼ばれます)が中心となっていくと考えられます。従って地域包括ケアシステムの本格稼働の目安とされる2025年までに、日本国内の医療用医薬品市場は革新的新薬とオフ・パテント・ドラッグによって二分された市場へと変わっていくことが予想されます。


MRの転職市場への影響


MRの転職市場への影響このような状況を想定した場合、それはMRの転職にどのような影響をおよぼすでしょうか。先ず革新的新薬開発の環境整備が進むことで、今後はスペシャリティ領域における革新的新薬の開発はこれまで以上に活発化し、それによってスペシャリティ領域のMRは専門分化がさらに進むことが考えられます。それに伴いスペシャリティ領域MRの転職では、これまで以上にドクターの薬物治療パートナーとして貢献できる学術知識とコミュニケーションスキルが必要になると考えられます。一方、オフ・パテント・ドラッグ市場では、高齢者に特有の「多剤併用」や「代謝機能低下」に伴う有害事象リスクへの対応ニーズが高まり、MRは個別の症例ごとにそうしたリスクに対応した情報提供をしていくことが重要となり、そのようなニーズにどれだけ的確・迅速に対応できるかがドクターの信頼を獲得する上で決定的に重要な要素となっていくと考えられます。すなわち地域医療においてもMRの転職では、個別の症例ベースでドクターニーズに対応できるスキルが問われるようになると考えられます。


おわりに


おわりにこれからの日本が直面していくであろう「革新的創薬の活発化」と「高齢者医療の拡大」は、いずれもMRの情報提供の重要性がこれまでよりもさらに増していくことを示唆しています。現時点では新薬メーカーの収益性低下や業績の変動リスクの高まり、さらには医療用医薬品プロモーションのマルチチャネル化の進展などによって業界全体でMR数の減少傾向が見られますが、これまで見てきたように今後の医療用医薬品市場では、むしろMRの存在意義は増していくことが予想されます。現状で見られるネガティブな現象や情報に惑わされることなく、MRの重要性がクローズアップされる「その日」に向けて、症例ベースでドクターの治療に貢献できるスキルや学術知識を高めていく努力を続けていくことが今後のMRの転職にとってもたいへん重要になると言えます。



ワイアットラクト株式会社
代表取締役

企業の人事担当および人材マネジメントコンサルタントとして製薬企業の採用などに関わった後、MR専門の人材紹介会社を設立。そうした経験を活かして2010年からはAll Aboutの「MRの転職」ガイドとしても活動中。

募集開始優先通知
匿名 会員登録はこちら
MR求人情報カテゴリから探す
イベント情報
会員登録

会員登録は、匿名・無料でOK!

無料会員登録はこちら
会員特典
会員専用メニュー
関連サイト